生前贈与の概要
「生前対策メモ」の「生前贈与」では、生前贈与と相続の比較・贈与税・財産に関する生前対策と相続後対策を記載しております。合わせてお読みください。
不動産の生前贈与
不動産を生前贈与する場合、事前に検討すべき重要な点は、税金と他の生前対策との比較です。
不動産の生前贈与における税金
不動産の生前贈与における税金には、贈与税、不動産取得税、登録免許税があります。
いずれも「贈与を受ける方」が納税することになります。
贈与税
贈与税が発生する場合、贈与を受けた方が申告・納付します。
なお、暦年課税や相続時精算課税の適用判断も忘れずに行うべきです。
不動産取得税
生前贈与の場合には、原則不動産取得税が発生します(土地や住宅用家屋には軽減税率あり)。
また、居住用中古住宅で一定の要件を満たす場合には軽減措置があります。
登録免許税
生前贈与の登記申請時に支払う税金です。
固定資産評価額の20/1000(2%)に相当する額となります。
相続税の場合は0.4%ですから、相続・遺言に比べて高額となります。
他の生前対策との比較
ここでは、不動産の生前贈与と遺言の比較を説明します。
生前贈与は贈与契約になりますから、「贈与をする方」と「贈与を受ける方」の意思が合致して成立します。
よって、早期に不動産の所有権を移転したい場合には効果があります。
一方、遺言は遺言者の意思によるものですから、譲り受ける方の意思は問題にはなりません。
また、不動産の所有権移転は、遺言者の死亡時のタイミングとなります。
遺言のメリット
・贈与税は発生せず、相続税の対象となる。
・登録免許税は生前贈与に比べて割安である。
生前贈与のメリット
・遺言に比べて、不動産の移転を早期に確定できる(贈与契約のタイミング)。
・暦年課税や相続時精算課税を適用することが可能であれば、税金の軽減が期待できる。
上記を踏まえて、必要に応じて専門家等に相談するようにしてください。
生前贈与(登記)に必要な書類
生前贈与による一般的なケースで必要になる書類は下記のとおりです。
なお、登記手続きにあたり有用となる書類も含みます。
1. 贈与対象不動産に関する書類
1-1. 登記済権利証 または 登記識別情報通知書
1-2. 固定資産評価証明書(登記申請と同一年度のもの)
1-3. 名寄帳
2. 「贈与をする方」に関する書類
2-1. 印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)
2-2. 住民票の写し等(住所等の変更がある場合)
2-3. 本人確認書類(運転免許証等)
3. 「贈与を受ける方」に関する書類
3-1. 住民票の写し
3-2. 本人確認書類(運転免許証等)
4. 対象不動産の財産分与を証する書類
4-1. 贈与契約書等
5. 司法書士への登記申請の委任に関する書類
5-1. 委任状
生前贈与支援の料金
BASIC(基本)プランと標準プランをご用意しています。
事前のご相談により詳細を確認した上でお見積りさせていただきます。
生前贈与-BASICプラン
66,000円(税込)
比較的単純な不動産の生前贈与である
贈与税は検討済みである
〇対象不動産の現在登記情報の取得
✖贈与契約書の作成
〇登記原因証明情報の作成
〇登記申請書の作成及び登記申請
〇登記識別情報通知書の代理受領
✖税理士のご紹介
生前贈与-標準プラン
99,000円(税込)
生前対策として生前贈与を考えている
贈与契約書や贈与税等の検討もしたい
〇生前対策ディレクション
〇贈与契約書の作成
〇登記原因証明情報の作成
〇登記申請書の作成及び登記申請
〇登記識別情報通知書の代理受領
〇税理士のご紹介(必要な場合のみ)
- 対象不動産の権利証が無い場合
- 対象不動産が多い場合
- 譲受人が推定相続人以外の場合
- 登記申請の管轄が複数の場合
- 登記申請が複数になる場合(不動産の帰属先が異なる場合)
- 税理士に税務申告を依頼する場合
生前贈与(登記)の実費について
生前贈与支援の料金の他に、登録免許税、登記情報や全部事項証明書、郵送費等の実費がかかります。
1. 生前贈与登記の登録免許税
生前贈与登記の申請時に納付する税金(国税)です。
固定資産税評価額の20/1000(2%)に相当する額となります。
2. その他の実費
- 登記情報(331円/通)
- 全部事項証明書(500円/通)
- 戸籍謄本(450円/通)
- 除籍・改正原戸籍(750円/通)
- 戸籍の附票、住民票の写し
- 名寄帳、固定資産評価証明書
- 郵送費(レターパックプラス・ライト)
手続きの流れ
電話またはe-mailでご連絡いただき、面談日時をご予約ください。
面談日にご持参いただきたい書類を、事前にお伝えします。
初回相談は無料です。土日祝日のご相談の可能です。
弊所にてご持参の書類等を確認の上、ご要望等をお聞きします。
最適な対応策のご提案させていただく共に御見積書を提示させていただきます。
全体の流れとスケジュールもお伝えします。
提案内容にご納得いただけましたら、申込手続きとなります。
ご契約書を用意しますので、署名・捺印の上、ご返送ください。
預り書類がある場合は、契約書と一緒にお送りいただきます。
契約内容に基づき、弊所で作業に着手します。
生前贈与-標準プランの場合は、生前対策として適切な手法を検討します。
生前贈与登記の手続きに必要な書類(贈与契約書等)を作成します。
上記で用意した贈与契約書や委任状等に署名・捺印をいただきます。
また、贈与をする方・贈与を受ける方については、司法書士による本人確認と贈与契約の意思確認をさせていただきます。
弊所で登記申請手続きを行います。
弊所で、登記完了後に新しい権利証(登記識別情報通知書)を受領し、新しい登記簿(全部事項証明書)を取得します。
納品時には、新しい権利証や預り書類等一式を郵送させていただきます。
ご相談・お問い合わせ
ご相談・お問い合わせはこちらからお願いいたします。
生前対策について気になる点がありましたら、些細なことでも結構ですのでお気軽にお問合せください。